気になった絵
病院に飾ってある絵は何故か目に止まりません。老人ホームもそうですね。
インテリアコーディネーターがおられて、色合いも合わせてあるとますますそうですね。
むしろ主張のある絵は邪魔なのかもしれません。
その点、県立西宮病院にある絵は各々個性があります。
一枚目の絵は一見、アンリ•ルソーのような下手うまな雰囲気を持っています。
ほのぼのとした風景画なのですが、人を惹きつけるものがあります。
二枚目は強烈な印象のある、女性のポートレートですが、暗い感じはありません。むしろその力強さに元気を貰えそうです。
これらの絵が雑然と飾ってあるのですが、どれも見応えがあります。病院に美術見学というのも、コロナ禍が終われば面白いかもしれません。
噛み合わせが出てくるコミック
私は年甲斐もなく、コミックを良く読みます。大人気の鬼滅の刃も楽しんで読みました。
この作品の作者さんは、ほんとうにいろんなことを調べて勉強をされているのに感心します。
終盤のクライマックスの前、無惨が鬼殺隊の本部にやってきます。
無惨があまりに穏やかな雰囲気に戸惑っています。そこで子供達が鞠をつきながら、歌っています。
「三蓋松は 上総山〜」
聴いた事のない歌です。おそらく大正期に流行った歌なのでしょう。
着物の柄などもそうでしょうが、鮮やかに時代の気分が伝わってきました。
炭治郎の同輩に不死川玄弥という剣士がいます。鬼を喰うことで鬼と同化して強くなる特異体質なのですが、こう説明があります。
「優れた咬合力と特殊な消化器官により、短時間の鬼化を可能にした」
専門書以外で咬合という語句を目にしたのは初めてかも知れません。
しかもその意味するところを正確に把握されているのはすごいことです。
どういうきっかけでこの言葉にたどり着いたのか知りたいところです。
100円ショップの歯ブラシ
100円ショップの商品は物によっては、これが100円と驚くほど良いものがあります。そこでじっくりと歯ブラシを使用して、独断ですが歯科医として使い心地を紹介したいと思います。
3本一組の商品を購入しました。外観から見るとしっかりしたものです。毛先もフニャフニャしていません。では使ってみましょう。
第一印象は硬いですね。根元から毛先まで一様硬いため、歯の膨らんだ部分に邪魔されて歯茎の際に届きません。マッサージ効果も不十分だと思います。
耐久性はあると思います。しかし肝心の虫歯や歯周炎を予防するのは難しいと思います。私自身は日頃の口腔ケアに使うことはないでしょう。
好みの変化
年末になりますが、大阪にメトロポリタン美術館展を見に行きました。
今回は日本初公開のものが多く、楽しみにしておりました。
堪能しました。ラトールやターナーといった目にする機会の少ない絵を前にして、この頭の後部あたりを吹き抜ける風の様な感覚はなんなんでしょう。
信仰心のある方なら、仏像を拝んだ時に似た気持ちを述べられる。それが宗教的法悦と呼ぶのでしょうか。
ルネッサンス前の教会絵画も良いものでした。昔はルノワールなど印象派にばかり目がいってたのですが、年齢のせいか、こういう絵も大好きになりました。
もちろん日本の仏教画にも素晴らしいものがあります。しかし長年の香の煙のために燻んでいて、しかも遠目にしか見ることが出来ません。文化財の保護からはやむ終えないことだと思いますが、是非明るい場所でじっくりと見れたら印象が変わるだろうと残念です。
不安な気持ち
新年から突発性難聴になり右耳が聞こえません。目眩もあり、これからどうなるのかと不安な毎日です。
治療は早い方が良かったのですが、私の都合で時期を逸してしまい。発症から10日ほど経ってからの治療。完治は難しいだろうと言われています。
9日間連続の点滴治療を、西宮県立病院で行なっています。今日土曜日で4日目ですが、少しも変化はありません。
点滴をしなが考えてしまいます。このまま右耳が聞こえ無ければ、音楽を聴くのは苦痛になるだろうなとか、もう車の運転は無理だろうなとかです。
今更ですが気付きました。私の患者さんもきっと同じような不安を抱えていたんですね。
それに想いを馳せる事が出来ただけでも、私には収穫でした。治療はゆっくり行きます。